鼻<下>誰でも実践できる鼻通りを良くする6つのセルフケア
「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」の鼻症状を放置していると、中耳炎や副鼻腔炎になりやすくなる。さらに、鼻が悪く口呼吸になると、全身に酸素を効率よく取り入れることができないので、心臓や血管に負担をかけ、体内の酸欠から全身にさまざまな弊害をもたらす。
昔は「鼻が悪いと頭も悪くなる」ともいわれていた。それは本当なのか。日本医科大学付属病院・耳鼻咽喉科の大久保公裕教授が言う。
「鼻が悪いと、脳の働きに影響を及ぼすことは確かです。それは、鼻は呼吸や嗅覚の働きだけでなく、『脳の性能を維持する』という重要な役割を担っているからです。そのひとつが『熱くなった脳を冷やす』という働きです。パソコンなどと同じように、脳は使えば使うほど過熱します。鼻は脳の下に位置して、鼻呼吸をすることで血流を介し脳を内側から冷やしているのです。加えて、鼻呼吸ができないと、脳に十分な酸素を供給できなくなります」
鼻呼吸で酸素を体中に行き届かせることは、自律神経を整えることにもつながるという。呼吸が影響するのは体だけに限らない。