新型コロナは室内が危ない 冬こそ空気マネジメントが必要だ
「理由は換気回数が2回以下になったとき、結核とはしかの拡散に有意な関連があったとWHOやCDCが報告しているからです。日本でも中学校の結核の集団感染が起きたとき、換気が1・6~1・8回と少なかった。新型コロナのクラスター発生施設の換気回数の報告はあまりありませんが、中国・広州のレストランの調査では0・56~0・77回と極端に少なかったといわれています」
■加湿器や空気清浄機も使いたい
ならば、1時間に2回、窓やドアを開けっぱなしにすればいい、と考える人もいるかもしれない。しかし、それはやめた方がいい。冬は室温や湿度の管理も重要で、WHOは室温の下限を18度、湿度40%以上に設定するのが良いとしている。
「その理由は低室温が呼吸器疾患や循環器系疾患の罹患率の上昇に関与していることが多数報告されているからです。英国の慢性肺疾患の患者において寝室の室温が少なくとも9時間、18度が維持された場合、肺機能の向上が見られたと報告されています。就寝中も室温18度は大切です。また、インフルエンザの不活性化率が高い相対湿度は40~60%であるとされていることから、室温は18度、湿度は40%を下限とすることが良いのです」