痛風もちは100万人以上…「激痛」と美食、どっちを選ぶ?
朝、経験したことのない激痛で目を覚ます。足指の付け根が大きく腫れている。知らぬ間に骨折したと思い、足の痛みに耐えながら、這うようにして整形外科に行く。すると医師にクールにこう告げられる。
「痛風ですね」
症状の差こそあれ、日本国内で100万人以上ともいわれる「痛風もち」の多くは、似たような経験があるはずだ。発症の原因は、血液中の尿酸値の上昇。尿酸値は「㎎/デシリットル」で表記されるが、これは血液1デシリットル(=100ミリリットル)当たり何ミリグラムの尿酸が存在するかを示したもの。成人男性で3・4~7・8(成人女性では2・4~5・6)が基準値といわれるが、厚労省が定める正常値の上限は7・0。この数値を超えると「高尿酸血症」と診断される。
症状が出るか出ないかは個人差があり、7・0以下でも痛みを訴える人もいる。高尿酸血症では、この痛風のほかに高血圧症、脂質異常症、高血糖症、尿路結石を招くことも多い。
よく知られたことだが、予防にはアルコール類の摂取量、プリン体が多く含まれた魚卵、肉、魚の摂取を控えること。さらに水分と野菜を多くとり、有酸素運動を行うこと。肉や魚に含まれるうま味成分であるイノシン酸はプリン体の一種。