コロナ禍の子供の「活動量低下」が肥満とゲーム障害を増やす

公開日: 更新日:

 国内の調査でも、5~14歳のすべての年齢で、2020年は前年より肥満傾向が高まっていた。

運動が嫌いな子供ほどスマホ画面を見ている時間が長い

 運動量・活動量の減少が招くのは、肥満だけではない。視力低下やゲーム障害のリスクも高める。ゲーム障害とは、他の生活上の関心事や日常の活動よりゲームを優先する疾患で、2018年、世界保健機関(WHO)で正式に疾患として認められている。小学生なら1~2カ月でもゲーム障害になる可能性があるという専門家の指摘もあり、またゲーム障害は不眠・睡眠障害、肺活量の低下、視力低下、イライラ・衝動性の増加などを引き起こすといわれている。

「運動時間とスマホなどの画面を見る時間を調べたスポーツ庁の調査では、男子・女子ともに運動やスポーツが好きな子供ほど画面を見ている時間が少なく、逆に嫌いな子供ほど画面を見ている時間が長いとの結果が出ています」

 小・中学生とも「嫌い」と答えた男子の約3割、女子の約2割が5時間以上画面を見ていた。

 また、1週間の総運動時間と朝食摂取との比較では、「0分」の子供は男子・女子ともに、また小・中学生ともに、「毎日食べる」「食べない日もある」「食べない日が多い」「食べない」の中で、「食べない」が最も多かった。

「この状況がコロナ後も続くようなら、生活習慣病のリスクは、短期的に見ても高くなる。早い段階で親が率先して手を打つべきです」

 親が思っている以上に、活動量低下の弊害は大きいと認識すべきだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

  2. 2
    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 3
    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

  4. 4
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  5. 5
    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

  1. 6
    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

  2. 7
    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

  3. 8
    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

  4. 9
    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

  5. 10
    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」