オシメをして舞台に…俳優・江藤博利さんが膀胱がんとの闘病を振り返る

公開日: 更新日:

 無事に千秋楽を終えたその夜に、初めてみんなに事情を話して翌日から入院する旨を告げたので、全員が驚いていました。ただ、「見舞いには来るな」と言いましたよ。気を使わせるのが嫌だったんです。劇団員はお金がないですから(笑い)。

 幸い初期の膀胱がんだったので、1時間半ぐらいの手術と1週間の入院で済みました。手術も部分麻酔で尿道から内視鏡を入れて腫瘍を切るだけ。でも、退院後の検診で腫瘍が取り切れていないことを告げられ、1カ月後に再手術となりました。

 説明によると1回目は部分麻酔だったので無意識に脚の神経がピクピク動いてしまい、誤って神経を切る可能性があったため取り切れなかったとのこと。そんなわけで2回目は全身麻酔でした。

 2回分の手術費がかかったことは理不尽だと思いましたが、保険に入っていたので結果オーライでした。若い頃は保険なんていらないと思うタイプでしたけど、結婚したときにたぶん加入したんでしょうね(笑い)。助かりましたよ。だから、若い人も保険には入ったほうがいいと思います。

 術後の痛みなどは一切なく、食欲も旺盛でした。食事制限はまったくなかったんですけど、病院の食事は味気なくて、自分にとっては物足りなかった。カミさんが大量に持ってきてくれるふりかけやキムチなどの「ごはんのお供」にどれだけ助けられたことか。病室でもやることがなくて、持ってきてもらったビデオをひたすら見ては、当時は病院にもあった喫煙所へ行ってたばこを吸っていました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  4. 4

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 5

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  1. 6

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  2. 7

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり

  3. 8

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  4. 9

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  5. 10

    遅すぎた江藤拓農相の“更迭”…噴飯言い訳に地元・宮崎もカンカン! 後任は小泉進次郎氏を起用ヘ