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安井謙二整形外科医

東京女子医大整形外科で年間3000人超の肩関節疾患の診療と、約1500件の肩関節手術を経験する。現在は山手クリニック(東京・下北沢)など、東京、埼玉、神奈川の複数の医療機関で肩診療を行う。

「凍結肩」まずは安静が大事 動かすのは痛みが取れてから

公開日: 更新日:

 前回に続き、五十肩の一つ、「凍結肩」についてお話しします。

 凍結肩には3つの時期があり、炎症期、凍結期、解凍期と進行します。「炎症期」の特徴は安静痛と夜間痛です。

 風邪をひいて喉が痛くなった時、「喉が赤くただれています」と医師から指摘された経験がある人は多いと思います。炎症期の凍結肩も同様で、関節包という靱帯が赤くただれています。そのために、じっとしていても痛くて夜も寝付けない、動かすなどとてもできないと感じるのです。

 中高年世代の肩の痛みの場合、周囲だけでなく医師からも「そのうち治る」「五十肩だから」など、ひとくくりにされて扱われることも多く、たとえ凍結肩による肩関節の炎症が原因の痛みであったとしても、十分に理解されずに途方に暮れてしまう傾向があります。

 炎症期の治療はあえて肩を動かさず、安静にして痛みを避けることを重視しています。「動かさないと硬くなる」「痛みを乗り越えた先に未来がある」と、痛くても動かそうとする人がいますが、実際は痛くてたいして動かせないし、かえって刺激になる恐れがあります。

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