コロナを超過死亡数で知ることはできるのか? 医療情報学教授が特別寄稿
今月5日にはWHO(世界保健機関)による世界の超過死亡数の推計値が発表された。
20~21年の2年間のコロナ死(関連死を含む)は1490万人としている。ただし国ごとの推計値は公表されていない。
コロナ死者数や超過死亡数は、実はきわめて政治的・経済的・社会的数字である。各国政府にとっては、その数字が小さいほうが好ましい。しかし一部の専門家やマスコミの中には、大きな数字を好む傾向がみられる。また数字の大小によって、儲かる業界と逆の業界が出てくることは、例を挙げるまでもない。
それらのことも頭に置いて、発表された数字を批判的な目で眺めることも大切だろう。
(永田宏・長浜バイオ大学メディカルバイオサイエンス学科教授)