28カ国で同時多発的な感染を確認…「サル痘」世界的流行への違和感

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 これらの国ではまだ死者が確認されていないが、サル痘が風土病になっているアフリカ諸国では今年に入って66人の死亡が確認されている。

 日本をはじめ諸外国では警戒しつつある。ただ、米国疾病対策センター(CDC)も「市中感染が起こる公算は大きいものの、全般的な公衆衛生上のリスクは引き続き低い」と冷静さを装いつつ、医療従事者に感染が疑われる人には検査するよう勧めている。WHОも同様だ。その一方で、WHOは先週、専門家500人以上が参加するサル痘に関する会議を開催している。

■テロの可能性はないのか?

 なぜ感染力が弱いはずのサル痘が、世界中に広がっているのか? ウイルスに詳しい研究者が匿名を条件に言う。

「可能性は2つあります。ひとつはサル痘ウイルスの遺伝子の一部が自然界で変異して感染力を増した可能性です。それならば、もっと大騒ぎになるはずです。もうひとつは考えたくはありませんが、テロの可能性です。サル痘ウイルスは天然痘ウイルスの仲間で撲滅された天然痘に似た症状があり、多くは軽症でありながらも重症化して亡くなることもある。そのため以前からバイオテロリズムに使用されることが懸念されてきました」

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