膝を曲げるとポキポキなるのはなぜ? 関節症につながるリスクも
【Q】立ち上がったり、階段を上ったりすると、膝がポキポキ鳴ります。病気でしょうか。変形性膝関節症の前触れとも聞きますが、本当ですか?
【A】音が鳴る仕組みはハッキリとわかっていませんが、「キャビテーション」と呼ばれる現象が起きているからではないか、といわれています。これは空洞現象ともいわれ、液体の流れの中で圧力差により短時間で泡の発生と消滅が起きる物理現象を言います。
そもそも膝関節は、太ももの太い骨と脛の骨、膝のお皿の骨が組み合わさってできています。立ったり座ったりすると、そこに大きな負担がかかります。膝関節はそれを覆っている関節包と呼ばれる袋の中に関節腔という空間があり、その中は関節液と呼ばれる粘性の体液で満たされています。そのおかげで、膝を曲げても、太ももの太い骨や脛の骨が直接ぶつかって、その間にある半月板が変形したり、弾力性を失ったり、すり減ったりしないようになっています。
膝を曲げるとポキポキ音が鳴る人は関節液が圧力を受けて、関節包の中の空気が気泡を生み、その気泡がはじける音がポキポキとした音として聞こえるのではないか、というのです。