なかなか治らない「うつ病」は「そううつ病」の可能性あり 速やかに適切な治療が必要

公開日: 更新日:

 うつ状態が続く「うつ病」は、本人も周囲も比較的気づきやすい。一方、「そううつ病」と一般的に呼ばれる双極性障害は自他ともに気づかれにくく、医療機関でも見逃されがちだ。

 双極性障害は、そうとうつの状態が反復する疾患だ。そう状態は、いわゆるハイの状態。何日間も気分が高揚し、活力や活動が増え、眠らなくても平気になる。明るく陽気になるタイプもいれば、逆に怒りっぽく攻撃的になるタイプもいる。

 東京歯科大学精神科准教授の宗未来医師が言う。

「双極性障害の3分の2はうつ状態で発症し、そう状態よりうつ状態の期間の方が圧倒的に長い。そのため、医療機関を受診しても、ただの“うつ病”と診断されがちです。なかなか治らない“うつ病”の3割が実は双極性障害だった、という報告もあるほどです」

 そう状態で受診しても衝動性が高く、情緒不安定が目立つことから、パーソナリティー障害やADHD(注意欠陥多動性障害)と誤解されやすい。アルコールなどの依存症に陥りやすいため、双極性障害ではなく依存症ばかりに重きを置かれるケースも珍しくない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」