ワクチンは基本年1回へ 夏にパンデミックが来ない前提でいいのか

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 日本では新型コロナの上陸が確認された最初の年にPCR検査などで陽性とされたのは約23万人で死者は3400人、2年目までで約173万人感染し約1.8万人が死亡。昨年までで約2921万人が感染し約5.7万人が亡くなった。

 国は昨年の惨事をオミクロン株の登場とその対応型ワクチンの接種率が低かったせいだと言いたいのかもしれない。そのうえで、国の指示通りワクチンを打ってさえいれば、新型コロナウイルスの活動が活発になる秋冬に1度のペースでワクチンを打つという海外の方針に従えばある程度のリスクは抑えられる、と考えているように見える。しかし、これはインフルエンザと同じで新型コロナは夏に流行しないことを前提にしているということだ。公衆衛生に詳しい岩室紳也医師が言う。

「疑問ですね。北半球でインフルエンザが夏流行しないのは、ワクチンを打っていない大多数の人が冬に感染することで抗体を得る集団免疫の効果が半年続くからです。しかし、いまの新型コロナはそこまでの感染の広がりはありませんし、ワクチンの接種率は低い。インフルエンザと同じ状況ではない。きっかけさえあればいつでも感染拡大すると考えます。まして新たな変異株が出てこないとも限らない。少なくとも今年は大丈夫ということではないと思います」

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