箱根を旅行中の93歳中国人男性…体調急変で保健所から往診依頼が入った
「なるほど」(娘)
「腎機能が悪くなっているので、あまり栄養のある点滴はできません」(私)
息子さんとは英語で会話です。
「小田原で朝、ベッドからリビングに行く時に倒れました」(息子)
「不整脈ですかね」(私)
「なるほど。今回の息の苦しさもそれかもしれないですね」(息子)
「やはり心臓や肺だと思われます。もしまた急変されても、救急車ではなく、すぐ我々に連絡ください。24時間受け付けておりますので」(私)
厳しい状態であり、夜を越せるかどうかというお話をさせていただきました。ただご本人は診療を受け安心されているご様子。ご家族が不安にならないよう酸素や点滴の用意をし、この日は戻ったのですが、翌朝早々、ご家族から呼吸停止の連絡が届いたのでした。
「死亡確認4時28分」(私)
「苦しまずいけたかなと。お父さんと最期まで一緒にいられてよかった。ありがとうございました」(娘)
「まずは領事館に連絡してから手続きを行った方がいいですね」(私)
ご家族から、感謝の言葉をいただいたことが何よりでした。