著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【フグ】脂肪の蓄積を防ぐナイアシンが豊富…不眠症予防効果も

公開日: 更新日:

 冬に旬を迎え、特に大晦日やお正月などの特別な行事で食されることも多いフグ。その歴史は古く、日本での記録は万葉集にもその記載があるほどです。フグが一般に食されるようになったのは、江戸時代後期から明治時代にかけてです。

 特に江戸時代後期、隅田川や江戸湾の漁獲が盛んになり、フグの供給量が増えました。このころから、「ふぐ師」と呼ばれるフグを調理する専門家が登場し、フグを安全に食べられるようにするための技術や知識が急速に広まってきたそうです。

 フグはその毒性から、「鉄砲(テツ)」という言葉で隠語化され、フグ料理の刺し身、水炊き、湯引きにも「てっさ」「てっちり」「てっぴ」などという言葉があてられます。フグの産地の下関では、高級魚=福とかけて「ふく」と呼ぶこともありますが、毒に当たることを連想させるガンバ(棺桶を意味する)、ジュッテントン(十転倒から派生)、キタマクラ(縁起が悪い北枕)という地域もあるそうです。フグの危険性や特性を伝えるための食文化、大変興味深いですね。

 そんなフグにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。まずは糖質脂質、タンパク質を代謝するために欠かせないナイアシンです。不足すると取った栄養素が上手に分解できず、体内に体脂肪や内臓脂肪として蓄積されてしまう危険性があります。また、アルコールを分解する際にもナイアシンが使われます。二日酔いや悪酔いにならないためにもお酒のおつまみなどに利用するのもよいでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」