更年期症状だと思っていたら「心房細動」だった…放置すると脳梗塞も
「心房細動があると、脳梗塞など脳卒中のリスクが5倍、全死亡率が2倍高くなるといわれています。命は助かっても半身不随など後遺症が残りやすい。一方、心房細動を早い段階で見つけて治療をすれば心原性脳梗塞は防げます。しかしそうならず、脳梗塞を起こしてから心房細動が判明する方が、心房細動による脳梗塞の4分の1を占めます」(副島京子教授=以下同)
オムロンヘルスケアが2023年に実施した女性対象の調査では、動悸・息切れに不安を感じながらも約半数が放置。45~66歳の更年期を含む年代では24%が「更年期だと思うから」を理由に挙げた。もし、その動悸・息切れが心房細動によるものであれば、脳梗塞を防ぐチャンスをみすみす逃したことになる。
というのも、動悸・息切れといった症状があれば、ある意味、ラッキーと言えるかもしれないからだ。
「心房細動は、症状があっても深刻に捉えないという点に加え、半数は症状がなく、また発作的に起こった場合は症状が一時的なので自覚しづらい点も早期発見を難しくしています」