ずっと飲んでいる薬でも高齢になったらチェックして注意する
漢方薬を長期間ずっと服用し続けている場合、高齢になったときに思わぬ副作用や弊害が現れるケースがある──。以前、そんなお話をしましたが、これは一般的な薬=西洋薬でも同様です。
若い頃からずっと飲み続けている薬がある場合、高齢になってから注意すべきポイントの“入り口”は3つあります。①初期に開発された薬を長期にわたって使い続けているが、その薬が適正なのか②先発薬がいいのか、ジェネリック(後発医薬品)がいいのか③短時間作用型がいいのか、長時間作用型がいいのか--という点です。
一般的な患者さんの場合、長期に使われている古いタイプよりも副作用を軽減した新薬、同じ効果ならば先発薬よりもジェネリック、短時間作用型よりも1日1回の服用で済む長時間作用型……という流れがいまのトレンドになっていて、新薬もそうした方向性で開発されています。
しかし、それが本当にそれぞれの高齢者に適正な薬であるかどうかはわかりません。たとえば、高齢になると加齢によって腎臓の機能が低下している人が増えますし、嚥下能力が衰えるケースも多くあります。それらを考慮して、①②③のポイントを見直す必要があるのです。