為替理論は推し活と似ている? “たのきんトリオ”から金利差の動きを考える
しかし、この現象がず~っと続くわけではない。なぜならば、金利の高い通貨が、永遠に上がり続けるわけではないからである。為替理論では金利が高い通貨は、その分、減価するというのが常識となっている。つまり、日米の金利差が3%あるとき、1年後は3%だけドルが安くなっている、ということだ。
「差し引きでゼロになる」。帳尻が合うようにできているのである。
高金利通貨はそれなりのリスクがあるということ。言い換えれば、トシちゃん、マッチもいつかは落ちぶれるということだ。
■FX取引は要注意
個人投資家に人気のFX取引。今ではかなり身近になった。証拠金を入れれば、その何倍もの金額を取引できる。
「円高か円安、どちらかに賭けるだけでしょ」
確かにそうだ。確率は2分の1。
「今はドルの方が高金利だから、円安・ドル高に賭けよう」
でも、そんな安易な気持ちでやるのなら、ヤメた方がいい。なぜならば、高金利通貨は減価するリスクがあるからだ。
勝負は常にイーブン。よっちゃんを推しても、変わらないのである。それでも、人気のトシちゃん、マッチを推すなら、FX市場から「ザ・グッバイ」されても何ら不思議ではない。