著者のコラム一覧
村山治ジャーナリスト

1950年、徳島県生まれ。1973年に早稲田大学政治経済学部を卒業し毎日新聞社入社。1989年の新聞協会賞を受賞した連載企画「政治家とカネ」取材班。1991年に朝日新聞社入社。東京社会部記者として金丸事件、ゼネコン汚職事件、大蔵省接待汚職事件などの大型経済事件報道に携わる。2017年からフリー。著書に『特捜検察vs.金融権力』(朝日新聞社)、『検察 破綻した捜査モデル』(新潮新書)、『安倍・菅政権vs.検察庁 暗闘のクロニクル』(文藝春秋)『工藤會事件』(新潮社)など。最新刊は『自民党と裏金 捜査秘話』(日刊現代/講談社)

【金丸脱税事件】異聞(16)「石川さんなら大蔵・国税の事情をわかってくれる」と国税幹部らは考えた

公開日: 更新日:

悪しき「官僚支配」そのもの

当時の大蔵省(C)日刊ゲンダイ

 石川達紘=杉井孝コネクションを通じ、筆者には大きな窓が開いた。大蔵省は福祉から防衛まで国の政策全般にかかわる情報の宝庫だとわかった。

 杉井は茫洋とした「大人」のふうを装っているが、実際は繊細、人情の機微にも通じ、親しい部下には自分の弱みもさらけ出す。一言でいうと、なかな…

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