さとゆめ 嶋田俊平社長(1)「700人の村がひとつのホテルに」で実現した地方創生の成功モデル
さとゆめは、地方創生のトップランナーとして、今や全国の自治体から引っ張りだこのコンサルティング会社だ。
一般的な地域創生コンサルティングは、課題解決につながる計画や戦略を練り上げ、それを報告書に落とし込めば完了となる。それをどのような形にしていくかはそれぞれの自治体次第ということになる。
しかし、事業化の経験不足や人材不足によって、計画倒れになってしまう自治体は少なくない。
そのような例を見てきた嶋田は、独り立ちして事業の運営ができるようになるまでをサポートする“伴走型コンサルティング”を独自に始めた。
その中でも、地方創生の成功モデルとして注目されているのが、2019年、山梨県小菅村にオープンした分散型ホテル「NIPPONIA 小菅 源流の村」である。
公共交通機関が1日3~4往復のバスのみという過疎の村でありながら、1泊2食付きで3万円~という客単価で勝負をかけた。
「小菅村の場合、アクセスに難があるため、稼働率3~4割に設定しなければやっていけないという事情もあります」と、嶋田は語る。