ビットコインは半年で3倍近く値上がり史上最高値記録…高騰する暗号資産は「買い」なのか

公開日: 更新日:

価格はいずれ安定へ

 ビットコインをはじめとする暗号資産は、円やドルなどの法定通貨と異なり、政府による保証がない。そのため為替相場のように政府が介入することで、基準が一定水準に保たれるようなこともなく、需給バランスによってその価値が大きく変動する。

 ボラティリティー(価格変動の度合い)が大き過ぎて、決済機能として不安が残るという声もある。ビットコインは乱高下を繰り返しているが、投資対象としてはどうなのか。

「現在のビットコイン市場は、右肩上がりの株式市場と同じように、短期売買を繰り返す投資家が続々と参入していて、“鉄火場”状態になっています。しかし、ETFの承認で、機関投資家の参入は時間の問題です。そうなれば市場規模は確実に拡大し、信用力はさらに高まりますから、ボラティリティーは減少し、ビットコイン価格も安定的に推移していくとみられます。ビットコインは市場に誕生して15年ほどの金融資産。たとえるなら値動きの大きなグロース市場の小型株が、プライム市場の大型株になるようなものです。ビットコイン市場の成熟で決済機能も高まっていくはずですから、投資対象としては悪くありません」

 ビットコインは、「コイン」と名づけられているため、ビットコインそのものを法定通貨と誤解している人もいるが、何度もいうが法定通貨ではない。インターネット上でやりとりできる財産的価値で、ざっくりといえば、企業や企業連合で利用できるポイントが円やドルなどの法定通貨とも交換できるようにした仕組みだ。

「ビットコインは国が支える通貨と違って、ブロックチェーンという暗号化技術への信用が担保するグローバル資産です。利用者が『価値アリ』とみなすから、暗号資産に価値が生まれます。つまり、世間の合意で価値が見いだされるのです。それは、ほかの金融商品と同じでしょう」

 ETFの承認でビットコイン価格が急騰したことに連動し、イーサリアムはじめほかの暗号資産も値を上げている。リスク資産であることは、頭に入れた上で、上げ底相場に乗ってみるのも悪くないだろう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  2. 2

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  3. 3

    大阪万博パビリオン建設は“24時間体制”に…元請けの「3月中には完成させろ!」で危惧される突貫工事の過酷労働

  4. 4

    大阪万博「歯抜け開幕」ますます現実味…海外パビリオン完成たった6カ国、当日券導入“助け舟”の皮肉

  5. 5

    大阪・西成には1泊100万円超の民泊が登場 中国人経営者が次々参入狙い

  1. 6

    政府備蓄米放出でもコメ高騰が止まらない! 消費者の「コシヒカリ」信仰も一因か

  2. 7

    確率2%の抽選で10万円で永住権を手にした在米邦人が語る 7億円「トランプ・ゴールドカード」の価値

  3. 8

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  4. 9

    牛丼大手3社は明暗クッキリ…圧勝「すき家」擁するゼンショーHDの強みは海外のすし事業

  5. 10

    日本にもコスパEVの時代到来? スズキ初公開した初EV「eビターラ」はスタート300万円切りなら売れるかも

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  2. 2

    江藤拓農水相が石破政権の最初の更迭大臣に?「隅々まで読んだ」はずの食糧法めぐり“逆ギレ誤答弁”連発

  3. 3

    「相棒」芹沢刑事役の山中崇史さんが振り返る俳優人生…地下鉄サリン事件「忘れられない」

  4. 4

    吉幾三(5)「お前のせいで俺と新沼謙治の仕事が減った」

  5. 5

    みのもんたさんが自身のスキャンダルで見せた“類まれな対応力”…明石家さんま、石田純一との共通点

  1. 6

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 7

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  3. 8

    日本代表FW古橋亨梧の新天地は仏1部レンヌに!それでも森保ジャパン復帰が絶望的なワケ

  4. 9

    維新は予算案賛成で万々歳のはずが…ゴタゴタ続きで崩壊へ秒読み 衆院通過の自民はニンマリ?

  5. 10

    松坂桃李「御上先生」第7話2ケタでV字回復へ 詩森ろばの“考えさせる脚本・演出”はTBS日曜劇場からの挑戦状