プーチンの「後継者」は長女か、次女か…肝入りイベントへの姉妹参加にロシアがザワつく
筑波大名誉教授の中村逸郎氏(ロシア政治)はこう指摘する。
「プーチン体制の後継者のお披露目です。本命は長女でしょう。年明けに医療系NPOのインタビューに応じた映像が公開されたのですが、知的でカリスマ性にあふれ、その振る舞いはプーチンの生き写し。異なっていたのは〈ロシア社会で最も大切なのは人権〉などと、『プーチンのロシア』とは真逆の発言をしていたこと。『これからのロシア』への期待を膨らませるための甘言でしょうが、国内では好評です」
となると、いよいよプーチン大統領は引退を視野に入れているのか。
「来週のG7首脳会議で凍結したロシア資産(約46兆円)の利子活用が協議されますが、ロシア側はいずれ没収ではないかとピリピリしている。売却されたらプーチン一族が干上がるだけでなく、支えてきたオリガルヒから反旗を翻されてしまう。リスク増大を止めるには、プーチン氏が身を引き、戦争責任を問われない真っさらな人物に権力を委譲するしかない。欧米と時機を駆け引きしながら〈ネオナチを一掃した〉と宣言して『特別軍事作戦』に幕を引き、辞職を発表。3カ月後に実施される大統領選で長女を押し上げるシナリオです」(中村逸郎氏)
「21世紀の皇帝」はしぶとい。