米国の若者に「トランプ離れ」起きる可能性 イスラエル首相の“ヨイショ演説”が逆効果
11月の米大統領選に真逆の風が吹きつつある。
戦線離脱した民主党のバイデン米大統領の後継であるハリス副大統領(59)が「旋風」を巻き起こしている一方、共和党のトランプ前大統領(78)は「逆風」にあおられそうだ。
「トランプ大統領がイスラエルのためにしてくれたすべてのことに感謝したい」──。24日、米議会で演説したイスラエルのネタニヤフ首相はトランプを繰り返し称賛。トランプ政権がイスラエルとアラブ諸国の国交正常化を仲介したとして「トランプ大統領のリーダーシップ」とヨイショした。
ネタニヤフ政権はパレスチナ自治区のイスラム組織ハマスの掃討を掲げ、昨年10月から同区ガザを繰り返し空爆。現地はパレスチナ側の犠牲者が民間人を含め約4万人に達するほど惨状を極めている。ネタニヤフはICC(国際刑事裁判所)に逮捕状を請求された身だが、演説でガザ南部ラファの犠牲者について「『実質的』にはいない」などと言いたい放題だった。