秋山と筒香には“二重苦” メジャー7月開幕で投高打低の過酷
メジャーはシーズン162試合の長丁場。ほぼ半年間、プレーオフに進出する球団はさらに1カ月近く長く戦う。投手は開幕から全力で投げ続けていたら、とてもじゃないが体力がもたない。したがってプレーオフを狙う強豪チームのエース級は、5月くらいから徐々にアクセルをふかしていくような調整をするそうだ。
しかし、今年は事情が異なる。現時点で7月開幕が有力視され、6日には大リーグ機構が開幕案を1週間以内に選手会に提示する方向だと複数の米メディアが報じた。
仮に試合数が半分に減るようなら、投手は開幕からエンジン全開。「投高打低」のシーズンになるのは必至だ。
そうなると割を食うのは野手の秋山(32=レッズ)や筒香(28=レイズ)だろう。
ただでさえ打者は例年に比べて苦戦しそうなうえに、2人はメジャーのルーキーだ。
メジャー1年目の日本人野手で、スムーズなスタートを切ったのはイチローくらい。松井秀喜は開幕当初、ニューヨークメディアから「ゴロキング」とたたかれたし、大谷(25=エンゼルス)にしてもオープン戦でつまずいた。わざわざキャンプ地のイチローを訪ねてアドバイスを受け、開幕直前に打撃フォームを変えたほど。メジャーの投手が当たり前のように投げる動く速球にタイミングが合わず、しばらくの間、苦しむ日本人野手が圧倒的に多いのだ。
現在、秋山は米国に残り、筒香は日本に帰国して練習中。2人にはボチボチ、球団から調整のピッチを上げるよう指示が飛ぶだろうが、開幕から全力で向かってくる投手や動く速球を攻略できるのかどうか。