石井丈裕は完全アウェーの韓国戦で悔しさをあらわにした
潮崎は野茂と一緒に行動
石井は西武、日本ハムでプレーした後、台湾、韓国でも野球に関わり、西武でコーチや編成を経て、今は西武のライオンズアカデミーのコーチとして野球の裾野を広げる活動をしている。野球が2008年北京五輪以降、正式種目から外れた際は、正式種目復活に向けた活動に何度も協力してくれた。
一方で、当時20歳の潮崎は、野茂と同い年で社会人のチームも同じ大阪だったこともあり、ライバルでありつつも、代表ではいつも一緒にいた記憶がある。球場と練習場を行き来する際も、2人は並んで歩いていたくらいだ。88年に20歳を迎えたチーム最年少同士、大いに刺激し合っていた。
野茂の剛球に対して、ストレートやシンカーのキレ味は鋭く、制球力も良かった。ルックスが良く、テレビタレントのような外見とは裏腹に、芯が強かった。五輪では全5試合中、石井と並んでチーム最多となる4試合に登板。先発、リリーフとフル回転する中で、常に意欲的に投げ続けてくれた。プロでも先発、リリーフで活躍したように、どんな状況でも力を発揮できる適応力、対応力が高い投手だった。
オランダ戦で2回を投げて5三振を奪った鈴木哲(熊谷組)も含め、ソウルメンバーから4人が西武へ入団。引退後は指導者やフロントマンとして活躍している。
西武のキャンプ地に行けば、自然と彼らが集まる。また、ソウルの思い出話ができることを楽しみにしている。 (つづく)