イケシオペアらの声援を背に…優勝が頭をよぎり雑念からリズムを崩した
格下のカナダペアを下して決勝進出を果たし、銀メダル以上が確定しました。
私はここまで来たら、決勝だからといって特に意識することなく、緊張することもなく平常心で臨めました。準決勝後の記者会見で決勝への意気込みを聞かれ「楽しみたい」と答えたのは本心からでした。
会場のウェンブリー・アリーナのスタンドには日本代表メンバーが陣取って、声を張り上げてくれました。同じ女子ダブルスで北京五輪4強のスエマエペア(末綱聡子、前田美順)、混合ダブルスのイケシオペア(池田信太郎、潮田玲子)が時折、送ってくれる助言なども私たちの耳に届いていました。
準決勝で私は緊張から満足なプレーができませんでしたが、決勝では逆に令佳が意識し過ぎて体がガチガチになっていました。準決勝ではパートナーの一言に救われたので、今度は私が励ます番です。緊張している様子が十分に伝わってきたので「2人で楽しくやろうよ。楽しくやった結果、勝ったら勝ったでいいし、負けたら負けたで仕方がない。でも勝ちたい気持ちが強すぎていいプレーができたことないじゃん。だから楽しもう」と、声をかけたのを覚えています。