大学女子駅伝で超大物ルーキー! 拓大・不破聖衣来「異次元の走り」と将来性
全日本大学女子駅伝(6区間38.1キロ)は、名城大が2時間2分59秒で史上2校目の5連覇を達成したが、異次元の走りを見せたのが拓大の1年生、不破聖衣来(18)だ。
最長5区(9.2キロ)を任され9位でタスキを受け取ると、各校の実力者を次々に抜き去り、3位まで順位を上げた。28分00秒は、昨年名城大の加世田梨花がマークした29分14秒の区間新記録を1分14秒も更新。拓大はそのまま3位でゴール。初シードを決めた。
不破は6月のU20日本選手権5000メートルを自己ベスト(15分26秒09)で優勝。8月のU20世界選手権(ケニア)の日本代表に選出(日本選手団は後に派遣中止を決定)された。7月のホクレン・ディスタンスチャレンジ千歳大会では学生歴代3位の15分20秒68をマーク。9月のインカレ女子も1年生で優勝している。今大会は予選会から上がってきた拓大が本選切符を手にできたのは不破の快走が決め手となった。
レースを観戦していた元陸連副会長の帖佐寛章氏が言う。
「身長は154センチでも、フォームがよく、実際より大きく見える走りをしている。後半もスピードが落ちず、大学1年でこれだけの記録が出せれば将来は楽しみ。指導者がトレーニング法を間違わず、故障しなければ5000メートル14分40秒台も期待できる。そのぐらいの素質を感じるね」