インドネシアで最も優れた左SBアルハンは東京Vでレギュラーを張れるのか(下)
これら一連の話の大半は、クラブの公式YouTubeチャンネルではカットされている。
やはり彼に携わる人間も気にしている問題なのかも知れないが、文化や習慣の違いの中で挑戦するという状況を、ヴェルディファンの皆さんに感じて欲しかった筆者としては、実に残念でならない。
そして今、まさにラマダンの真っ最中(今年は4月2日から1カ月間)となる。実際、アルハンは食事の面で苦労しているという話も耳に入ってきている。会見で一瞬、垣間見えたアルハンの曇った表情が、現実のものとなっているのだろうか。
■東南アジア選手の可能性に賭けた
江尻強化部長は、会見の席上で「日本へ来るまでの1カ月は何もしていなかったと聞いています」と苦笑いを浮かべながら話した。個人的には「そんなに甘やかして大丈夫なのか?」と思ってしまったが、順応性が乏しい傾向にある東南アジア人選手の可能性に掛けたクラブの英断には敬意を払いたい。
もちろん簡単ではない日本での挑戦を選んだアルハンの気持ちも高く評価したいと思っている。