引退決意の中村俊輔「10年後に代表監督」の青写真 天才肌でも“名指導者の条件”ズラリ
J2横浜FC所属の44歳MF中村俊輔が、ついに現役引退を決意した。
横浜・桐光学園高から横浜M入り。左利きのテクニシャンとして日本代表の「背番号10」を背負ってドイツ、南アW杯に出場。イタリア、スコットランド、スペインを経て2010年に横浜Mに復帰後は、軸足の右足首痛に悩まされて6月のオペでも状態は改善されず、引退を余儀なくされた格好。
■2016年に指導者ライセンスB級を取得
今後の進退が注目されるが、中村自身は16年に指導者ライセンスB級を取得。かねて「監督をやりたい」と話していたが、天才肌プレーヤーにして口数の少ないハニカミ屋。指導者として大成するのか、懸念の声はあるものの、「サッカー偏差値の高さを思うと指導者は天職」とサッカー関係者がこう続ける。
「天才肌は過去のプレーなど覚えていない選手が多いが、中村は大半の試合の詳細まで記憶しており、頭の中に膨大なデータとして蓄積されている。それをフィードバックするだけで効果的な指導ができる。サッカーの試合映像なら何時間でも飽きずに見られ、戦術オタクというのも指導者向き。中村は高2からサッカーノートを書きためて局面ごとのプレー、指導者の言葉の持つ意味、メンタルの重要性など詳細に書き留めている。こういった<情報をきちんと整理整頓できるタイプ>は、指導者として成功する可能性が大きい」