お会計は30万円以上? ダルが自腹で振る舞った宮崎高級焼肉店「投手決起集会」の一部始終
帰りのタクシーではダルと山本が同乗し意見交換
会の主催(?)である宇田川は投手会翌日の21日、「昨日の食事会でも凄く話しかけてくれた。自分を出してもいいんじゃないか、と楽しみました」とチームメートの気遣いを喜んだ。代表合宿合流前にオリックスの中嶋監督からウエートオーバーを厳しく注意されたことが話題になった宇田川に、改めて会について話を聞くと、こう明かした。
「普段は食べないですが、その時だけバニラアイスを食べました。(高橋)宏斗(中日)が何かを頼むたびに『宇田川さん、デザート大丈夫ですか?』と振ってきて(笑)。それで2つ目を食べて、3つ目も食べたいな、と思って注文した後、恥ずかしいのでテーブルの下にアイスを隠しながら食べていたんです。宏斗や(佐々木)朗希(ロッテ)は近くにいたので、それに気づいてみんな笑い始めて。そんな中、ダルビッシュさんから『おかわり大丈夫?』とフラれたので、『もう、持ってます!』ってアイスを(テーブルの)上に出して(笑)」
その瞬間、爆笑の渦が巻き起こったのは言うまでもない。
会は2時間ほどでお開き。30万円はくだらないという会計は、今季からパドレスと6年総額約140億円の大型契約を結んだダルビッシュが済ませたという。
帰り道ではダルビッシュと山本が2人でタクシーに。エクセサイズのことなどを意見交換したという。前出の代表関係者が続ける。
「特にダルビッシュは代表投手の心をわし掴みにしていますね。日々、後輩投手に変化球の握りや普段の食生活、サプリメントのことなど惜しげなく伝授。23日には、湯浅(阪神)がダルビッシュから『ボールのシーム(縫い目)の回転で落ち方が変わるよ』と言われ、直伝のフォーク、スライダーの握りでブルペン入り。これまでの握りと比べながら、より高みを目指し、『代表合宿が始まってから、本当に勉強になっている』と喜んでいます。湯浅を含めたすべての投手がダルビッシュから大いに刺激を受けています」
ある若手投手は、「いつか、自分もメジャーに行けるようになったら、ダルビッシュさんと一緒のチーム(パドレス)でやれたらうれしいです」と言う。
ダルビッシュは23日には、山川(西武)ら野手5人と高級すし店で会食。お店は近藤(ソフトバンク)がアテンドし、酒も交えながら5時間、野球談議に花を咲かせた。昨24日、休日返上で打ち込みを行った山川は、「ダルビッシュさんは『牧くんはこれについてはどう思うの?』といった感じで、みんなが均等にしゃべれるように、ちゃんとパスをするんです、話を。それが一番さすがだなと」と、感動しきり。
WBC開幕の3月9日(中国戦)まであと2週間に迫る中、侍投手陣のみならず、野手陣もダルビッシュを中心に、着実にまとまりつつある。