柳田負傷離脱のソフトバンク 他球団が警戒強める「3番・栗原陵矢」が本領発揮する日
目覚めるか、眠ったままか。
5月31日の広島戦で走塁中に負傷し、「右半腱様筋損傷」で全治約4カ月と診断されたソフトバンクの柳田悠岐(35)。今季は主に「3番・右翼」として、打率.293、4本塁打35打点、出塁率.405と活躍していた。
それがまさかの今季絶望。首位を独走するソフトバンクにブレーキかと思われたが、主軸離脱の翌日から4勝1敗だ。
柳田の穴を埋めているのが、「3番」に回った栗原陵矢(27)と、「右翼」を守る柳町達(27)だ。柳町は1日の試合から5試合で17打数9安打3打点と大当たり。問題は栗原である。
こちらはもっか打率.268だが、3番を打つようになってからは、6日現在、22打数4安打。4日の広島戦では九回に決勝打となる勝ち越しタイムリーを放ったものの、3番打者としては物足りないどころではない。
ソフトバンクの球団OBは「まだ力んでいるように見える」と、こう続ける。
「栗原は過去、4番や5番の経験もあるが、あくまで暫定的なものだった。それが今回は、今季絶望の柳田に代わる活躍が期待されているわけですからね。これまで以上の重圧があるはず。ただ、立場が人を作るということもある。柳田だって、先輩のケガがきっかけでレギュラーを掴んだようなもの。当時、主に右翼を守っていた多村はケガがち。同じ外野の柳田は2012年のシーズン中から出場機会が増え、一軍定着につながった。栗原も打撃センスは高く評価されている。この世界、『先輩のケガはチャンス』と喜ぶくらいでないと、やっていけませんよ」