<103>成瀬の手に退職願の封筒
台風五号被害から二週間経っても、海上保安学校は流木の処理に追われた。
授業を止めるわけにはいかないので、作業ができるのは放課後だけだ。
教官らはこの不毛な作業を訓練の一環として利用できないかと考えるようになっていた。
ここぞとばかりにロープワークの指導を…
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