「部首の誕生」落合淳思著
「部首の誕生」落合淳思著
漢字の部首は現在214種あり、その80%以上が3000年前の甲骨文字において、形が出現。ゆえに漢字の部首は、単に意味を示すだけではなく、古代の人々の生活や文化、あるいは社会や制度なども反映しているという。
例えば部首の「貝」が、財貨に関係する文字に使われるのは、古代中国で貝(子安貝)が貴重品として流通していたことに由来。「横」という字の部首が「木」なのは、本来は「門に横向きにかける木製の閂(かんぬき)」を表していたから。後に「よこ」という一般概念に対して、この字が用いられるようになったため、なぜ「横」の部首に「木」を用いたのか、わかりにくくなったのだそうだ。
このようにそれぞれの部首の成り立ちや意味、そしてその変化を解説した漢字テキスト。
(KADOKAWA 1034円)