「『“右翼”雑誌』の舞台裏」梶原麻衣子著
「『“右翼”雑誌』の舞台裏」梶原麻衣子著
2004年、「週刊文春」の編集長だった花田紀凱氏が創刊した月刊誌「WiLL」は、当初、3号で廃刊になると思われていたが、4号目の特集「朝日新聞を裁く!」が大当たりして部数を公称10万部まで伸ばす。WiLLはその後分裂し、花田氏は新たに「Hanada」を創刊。いずれも第2次安倍政権時には応援団の役割を果たし、日本社会を代表する保守系雑誌として読者を獲得した。
花田氏のもとで2018年まで双方の雑誌の編集に携わってきた編集者が、雑誌がどのように作られたのか、当時の編集部の様子や、それを取り巻く保守のあり方、そして読者との関係など、その舞台裏を明かしながら、日本の言論界に与えた影響について考察したノンフィクション。 (星海社 1375円)