石田ゆり子の炎上に見る“短文コミュニケーション”の弊害
■「酒場での強がり」にすぎない
ともあれ、拡散といえば聞こえはいいが、とにかく目に入った文言、目についた画だけを見て早合点し、よく考えもせずに反応する向きが多過ぎる。石田の炎上にしても、批判していた層は、最初の数行だけ読んでネガティブに反応していたとしか思えない。
そうでなければ、あざとく悪ノリし、「ためにする炎上」を娯楽として消費しているだけだ。世直しはおろか社会正義の実現ですらなく、生意気な有名人を懲らしめてやったと無聊を慰め、日々の憂さを晴らして留飲を下げる「酒場での強がり」にすぎない。
これまで、酒場の強がりのターゲットには、辻希美や木下優樹菜がなることが多かった。料理や育児、ちょっとしたお出掛けなど、とにかくあげつらわれるのだ。今年、似たような炎上の仕方をしたのが「こじるり」こと小島瑠璃子だ。1月に出演したバラエティー番組での発言が問題だと炎上したのである。
小島といえば、SNSでは炎上しないタレントとして一部では知られていただけに、ちょっとした事件としても話題となった。首都圏出身の出演者を集めた番組内で、千葉県出身の小島は東京、神奈川にはバカにされているとしながらも、埼玉には勝っていると見下すようなことを発言。これが問題視され、ネットでの炎上へとつながった。
(つづく)