著者のコラム一覧
山田勝仁演劇ジャーナリスト

「対岸の絢爛」IR問題の闇に斬り込む火を吐くような論戦

公開日: 更新日:

トラッシュマスターズ「対岸の絢爛」

 新型コロナウイルス騒動で公演中止が相次ぐ演劇界だが、感染予防に細心の注意を払いながら公演を敢行する劇団も多い。劇作家&演出家の中津留章仁が率いるトラッシュマスターズもそのひとつ。社会派劇団と呼ばれるように今回はIR問題がテーマ。

 IR(Integrated Resort=統合型リゾート)とは国際会議場やホテル、レストラン、劇場、映画館などと一体になった複合観光集客施設のことで、今問題になっているのは、そこにカジノが併設されること。横浜ではカジノ誘致に舵を切った市長にギャンブル依存症や治安に不安を抱く市民が対決姿勢を強めている。衆議院議員による贈収賄事件も起きた。カジノ問題は喫緊の政治問題なのだ。

 物語は3つの時間を往還する。

 1つは第2次大戦中の九州の小さな漁村を舞台にした民間漁船の軍事徴用問題。2つ目は1980年代にH県F市で起きた架橋計画問題。そして3つ目は近未来のY市でのカジノ構想反対運動。それぞれモデルとなる事件は明らかだ。

 この3つの時間軸を生きたある一家三代の物語として構成されている。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    「アッコにおまかせ!」存続危機 都知事選ミスリードで大炎上…和田アキ子には“75歳の壁”が

  2. 2

    都知事選敗北の蓮舫氏が苦しい胸中を吐露 「水に落ちた犬は打て」とばかり叩くテレビ報道の醜悪

  3. 3

    石丸伸二氏に若者支持も「上司にしたくない?」…妻や同級生の応援目立った安野貴博氏との違い

  4. 4

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 5

    日テレ都知事選中継が大炎上! 古市憲寿氏が石丸伸二氏とのやり取り酷評されSNSでヤリ玉に

  1. 6

    松本人志の“不気味な沈黙”…告発女性が「被害受けた認識ない」有利な報道に浮かれないワケ

  2. 7

    石丸伸二氏は都知事選2位と大健闘も…投票締め切り後メディアに見せた“ブチギレ本性”の一端

  3. 8

    東山紀之はタレント復帰どころじゃない…「サンデーLIVE‼」9月終了でテレビ界に居場所なし

  4. 9

    安藤美姫が“不適切キャラ”発揮ならメディアは大歓迎? 「16歳教え子とデート報道」で気になる今後

  5. 10

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  2. 2

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  5. 5

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  1. 6

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  5. 10

    岩永洋昭の「純烈」脱退は苛烈スケジュールにあり “不仲”ではないと言い切れる