映画は「作家の芸能」であり「芸術」 コンビニの棚に並ぶ商品であってはならない
35年前の「L.A.大捜査線 狼たちの街」(86年)も面白い。ロサンゼルス社会のカオスを見事に捉えていて、主人公の刑事が悪党より先に殺されてしまう革命的な話だ。見た時、ロスを探索しに行きたくなったのを思い出した。ジョージ・ペパード主演の 「ブルー・マックス」(66年)も半世紀以上前の戦争モノにはとても見えなくて複葉機の空中戦も新鮮だった。こうして戦争の20世紀が始まったんだと感じさせてくれた。
今の映画屋たちもこれらの「映画の力」を勉強し直してほしいものだ。自分の作ったモノが箸にも棒にもかからない、いかに半端な品でしかないか気づくはずだ。我らも反省は尽きない。映画は「作家の芸能」であり「芸術」だ。コンビニの棚に並ぶ商品などではあってはならない。これからも映画道に精進していきたいと思う。