映画で理解する「インドは何が凄いのか?」 大ヒット中「RRR」は製作費97億円の超大作!
無論、インドとてカースト制や貧富の差、宗教対立や腐敗といった問題を抱えている。しかし「多様性の中の統一性」を追求しつづけるインドの政治や文化の背景には、植民地支配からの脱却を勝ち取った独立運動への強いリスペクトがある。実在する独立運動の指導者コムラム・ビームとアッルーリ・シータラーマ・ラージュをモデルとした「RRR」は、そうしたインド社会を知るためにも必見の映画だ。
▽北島純(きたじま・じゅん)社会構想大学院大学教授。東京大学法学部卒業、九州大学大学院修了。駐日デンマーク王国大使館上席戦略担当官を経て、現在、経済社会システム総合研究所(IESS)客員研究主幹を兼務。専門は情報戦略論、コンプライアンス。