いつもの症状が実は…肩凝りは心筋梗塞のサイン

公開日: 更新日:

 Aさん(52)は、若い頃から肩凝りがひどく、それに慣れていた。ある時、電車に乗るため駅の階段を駆け上ると、左肩が強く痛んだ。

 残業続きだったこともあり、Aさんは「疲れがたまった」くらいに思っていた。その後も、何度か左肩が強く痛む時があったが、特に気にしないでいた。Aさんは3カ月後、心筋梗塞を起こした。

 もし、胸の辺りが激しく痛んだなら、Aさんは重大病と疑っていただろう。しかし、重大病のサインは、臓器そのものずばりの場所に出るわけではない。それが「放散痛」だ。九段クリニック・阿部博幸理事長に話を聞いた。

「内臓にはさまざまな神経系統があります。痛みはそこを伝わって生じるので、思わぬ場所に表れることが少なくありません」

 心筋梗塞の前兆は、狭心症だ。階段を駆け上る、駅のホームを軽く走るといったちょっとした動作で症状が表れる。通常は、胸の中心辺りが痛む。しかし、それが違うところに出るのだ。

「狭心症の場合、左の肩や顎などが痛みます。狭心症は心筋梗塞の前兆とよくいわれますが、典型的な訴えは前胸部の真ん中あたりの圧迫感、焼けるような痛み、締め付けられるような感じです。いずれにしても、胸周辺に起こる。そのために、肩や歯が痛んでも、肩凝りや歯の痛みと勘違いするケースが珍しくないのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が