毎年2万人超が発症、2000人死亡 日本は「結核中進国」

公開日: 更新日:

 結核を「過去の病気」と思っていたら大間違いだ。毎年2万人以上が新規患者として報告され、約2000人が死亡している。罹患(りかん)率は先進国の中で高く、米国の4.5倍。日本の結核の状況は米国の1970年ごろの水準で、「結核中進国」という位置づけだ。

「1999年に厚労省が出した『結核緊急事態宣言』は、いまだに取り消されていません。現在も決して注意を怠ってはいけない病気なのです」

 こう言うのは、結核高度専門施設である複十字病院呼吸器内科診療主幹・佐々木結花医師だ。詳しく聞いた。

 なぜ、日本で結核はすたれないのか? それは、第2次世界大戦前後、結核患者が多かった時代に感染したけど発症しなかった人が、今になって発症しているからだ。

「60代は10人に1~2人が感染していると推計されています。結核は感染しても必ず発症するわけではありません。ただ、発症しなくても結核菌は体内に存在し続けます。その方たちが年を取ったり、糖尿病がんなどで免疫力が低下した時に結核菌が暴れだし、発症するのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ吉井監督が佐々木朗希、ローテ再編構想を語る「今となっては彼に思うところはないけども…」

  2. 2

    20代女子の「ホテル暮らし」1年間の支出報告…賃貸の家賃と比較してどうなった?

  3. 3

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 4

    「フジ日枝案件」と物議、小池都知事肝いりの巨大噴水が“汚水”散布危機…大腸菌数が基準の最大27倍!

  5. 5

    “ホテル暮らし歴半年”20代女子はどう断捨離した? 家財道具はスーツケース2個分

  1. 6

    「ホテルで1人暮らし」意外なルールとトラブル 部屋に彼氏が遊びに来てもOKなの?

  2. 7

    TKO木下隆行が性加害を正式謝罪も…“ペットボトルキャラで復活”を後押ししてきたテレビ局の異常

  3. 8

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  4. 9

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  5. 10

    松たか子と"18歳差共演"SixTONES松村北斗の評価爆騰がり 映画『ファーストキス 1ST KISS』興収14億円予想のヒット