“抜かずに”でトラブル急増 「子供の矯正」正しい歯科医選び

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「彼女を診断すると、下顎の骨が発達し、咬合時に下顎の前歯が上顎より異常に前にある骨格性下顎前突を起こしていました。12歳まで診ていた非常勤の担当医による資料はありませんでした」

 B子さんは、「抜かずに矯正歯科治療ができる」と主張する一般歯科医のクリニックで矯正歯科治療を受けていたが、よくならないので稲毛理事の医院を受診。診ると、上下の歯が噛み合わない「開咬」になっていた。転医前の資料はなし。

 やはり、「抜かずにできる」と主張する別の医師のもとで矯正歯科治療を受けていたC子さんは、稲毛理事の医院を受診してきた時、2本の歯が歯槽骨から脱落して歯髄死を起こし、保存不可能となっていた。

■検査、診断、分析の前に方針を決める

 稲毛理事が強調するのは、「適切な矯正歯科治療を行うためには、専門的なトレーニングを積まなくてはならない」ということだ。

「矯正歯科治療の専門家は、最初に治療計画を立てます。そのために顔のプロポーション、模型分析、頭部X線規格写真の分析、必要に応じて筋機能の検査、顎機能検査、咬合検査などを入念に行います。それを経て、使用する装置や抜歯するかどうかを決める。ところが、『抜かずに矯正ができる』『子供のうちは100%床矯正(取り外しのできる矯正装置)がいい』とうたい、検査、診断、分析の前に方針を決定する医師もいるのです」(稲毛理事)

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