99歳まで生きたトミちゃんに学ぶ幸せな最期へできること

公開日: 更新日:

 2015年1月3日、「トミちゃん」こと有岡富子さんが息を引き取った。享年99。娘の陽子さんとともにトミちゃんを見送った「つどい場さくらちゃん」の丸尾多重子さんが言う。

「トミちゃんの人生は決して特別なものではない。望むなら、だれでも可能にできる生き方です」

 介護にかかわるさまざまな人が集まる「つどい場さくらちゃん」に、陽子さんと一緒にトミちゃんが訪れるようになったのは2006年。トミちゃんと陽子さんは2人暮らしで、とても仲の良い母娘だった。認知症と診断されたトミちゃんが“頼りになるお母ちゃん”では少しずつなくなっていくことを、当時の陽子さんは受け止められず、よく泣いていた。

 どんなに介護を一生懸命やっても、認知症は緩やかに進んでいく。やがてトミちゃんは陽子さんを娘と認識できなくなった。

 ある日のことだ。陽子さんが押す車イスが小さな段差に引っかかり、トミちゃんが放り出された。陽子さんはパニック状態になり、丸尾さんに「助けて!」と電話をかけた。丸尾さんや「つどい場さくらちゃん」のメンバーが駆けつけると、トミちゃんがハッキリ言った。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方