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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

孤独<7>血液検査でうつ病を診断しようという試みが各国で

公開日: 更新日:

 孤独と関係が深いうつ病。従来は質問シートや面談をもとに、精神科医が知識と経験に照らし合わせて診断を行っていました。しかし最近、血液検査でうつ病を診断しようという試みが各国で始まっています。

 血液検査といえば、健診などの採血が思い浮かびます。血糖値やHbA1cが高ければ糖尿病、γ―GTPが高ければ肝機能に問題あり。だいたい1項目か2項目で、異常や病気を発見しようというのが、従来の血液検査です。

 一方、うつ病などの診断に使おうとしているのは、「メタボローム解析」と呼ばれるまったく新しい方法です。体の中ではさまざまな化学反応が行われており、生成される物質(代謝物)が血液中に溶け出してきます。その数は数千種類といわれており、それらすべてをまとめて「メタボローム」と呼んでいます。

 メタボロームは体の状態を反映していると考えられます。とくに病気がある人は健康人と比べて代謝物の種類と量が大きく変わってくることがあります。すべての代謝物の種類と量を測定し、統計処理で特徴的なパターンを抽出することで、体に潜む病気を推定しようというのがメタボローム解析です。

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