著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

40~60代から運動を始めても心臓病は予防できる

公開日: 更新日:

 皆さんは運動をしていますか? デスクワークをされている40代、50代の方にお聞きすると、その比率はかなり低いものになりそうです。“健康に良いのは分かっているけれど時間がなくて”というような方も多いのではないでしょうか。

 運動は健康維持や生活習慣病の予防のために、有効であることに間違いはありませんが、たとえば心臓を健康に保つために、50歳から運動を始めても効果があるのでしょうか?

 今年の循環器医学の専門誌に、興味深い研究結果が報告されていました。

 年齢に伴って心臓の働きが低下する心不全では、拡張能という、心臓を膨らませる力が低下して、心臓の壁が硬くなるという変化が最初に起こります。

 40代から60代の日頃運動をしていない人に、週に何回かの比較的ハードな運動を指導したところ、2年後には心臓の拡張能が改善するという変化が認められました。もちろん運動をしなかった人ではそうした変化はありませんでした。

 普段運動をしたことのない人が急にする運動は、かえって病気やケガのもとになることもありますから、専門家の指導の下に行う必要がありますが、中年以降から運動を始めても、心臓病の予防という意味では決して遅すぎるということはないようです。

 皆さんも健康のために、無理のない運動習慣を身につけるようにして下さい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」