著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

飛行機内で感染リスクのもっとも高い座席はどこだ?

公開日: 更新日:

 飛行機内は密室空間ですから、風邪などの呼吸器感染症にかかっている人が搭乗すると、周囲の乗客へ感染が拡大してしまう恐れがあります。気になるのはどのくらい離れていれば大丈夫か?ということでしょう。

 米国の国内線10便を対象に、乗客の行動パターンから機内での感染症の広がりをシミュレーションした研究が、2018年3月19日付の米科学アカデミー紀要(電子版)に掲載されました。

 解析の結果、呼吸器感染性を発症している乗客から他の乗客への感染リスクは、座席が離れていれば極めて低いことが示されました。感染者の前後1列、横2列以内に座っている乗客では感染確率が約80%でしたが、それ以上離れると3%未満という結果になっています。また、乗務員が感染していた場合、1回の飛行で4・6人の乗客に感染させる可能性が示されています。

 この研究では、飛行中に機内のトイレやテーブルから得られた229件の環境サンプルを収集し、そこに付着していたウイルスも解析しています。インフルエンザシーズン中に8回のフライトを調べましたが、一般的な呼吸器感染症を引き起こす18種のウイルスは検出されませんでした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  2. 2

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  3. 3

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  4. 4

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  1. 6

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑でCM動画削除が加速…聞こえてきたスポンサー関係者の冷静すぎる「本音」

  3. 8

    佐々木朗希が患う「インピンジメント症候群」とは? 専門家は手術の可能性にまで言及

  4. 9

    綾瀬はるかは棚ぼた? 永野芽郁“失脚”でCM美女たちのポスト女王争奪戦が勃発

  5. 10

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり