新薬2種類が承認間近…大きく変わる慢性便秘の治療最前線

公開日: 更新日:

 便秘の一般的な治療は、生活習慣の改善と薬物治療だ。薬は、依存性がある刺激性下剤は使わず(頓服的に使用する時を除く)、安全性が高いものを日常的に使う。

 ガイドラインが出た昨年は、便秘の薬といえば、酸化マグネシウムなど腸に水分を集め便を軟らかくする非刺激性下剤。酸化マグネシウムは1823年に日本にもたらされた古い薬で、臨床結果などの科学的根拠(エビデンス)はなく、用量を間違えると不整脈などのリスクがあった。

 エビデンスがある薬も承認されていたが、わずか2種類で、そのうち1種類は過敏性腸症候群の便秘に対してだった。しかし今年、慢性便秘症の適応追加承認が下り、過敏性腸症候群に限らず使えるようになった。それを含む3種類の薬が今年承認され、さらに近々、2種類の薬が承認される見通しだ。

「この2種類の薬のうち、ポリエチレングリコールは米国では便秘の7~8割に第1選択として使われ、小児の便秘にも使える非常に安全性の高い薬です。エビデンスに基づいた薬が6種類そろうことで、今後はより的確な便秘治療が行われるようになります」

 対策が早ければ、自然な排便を取り戻せる。今こそ「たかが便秘」の考えを改めるべきだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」