飲酒の影響を知る"代名詞"「γ-GTP」上昇には他の要因も
特に100を超えているようなときは、脂肪肝が進行していて、肝炎が慢性化している恐れがあるでしょう。すぐに節酒です。飲酒せずに100超なら、すぐに再検査が必要でしょう。
■海外旅行後に100を超えて
基準値以内だった方が突然、γ―GTPが100超になったら、肝炎ウイルスによる急性肝炎かもしれません。経口感染するA型やE型の肝炎ウイルスに感染すると、数週間の潜伏期間の後に38度以上の発熱から始まり黄疸や食欲不振、吐き気といった急性肝炎症状が表れます。インドや東南アジア、中国などで感染しやすいといわれています。
さらに200以上だと、胆石や胆道がんなどによって胆道が詰まっている可能性も。肝臓だけではなく、胆道やすい臓などの病気の影響で数値が上昇することもあるのです。
γ―GTPの数値は個体差が大きく、男性は飲酒しなくても女性よりやや高い数値になりやすい。男性の基準値が女性より高いのはそのためです。また、女性が妊娠すると、分娩直前には妊娠前の2分の1近くに低下します。サプリでプロポリスを摂取していると、上昇しやすいといわれています。
(梅田悦生・赤坂山王クリニック院長ョ