性器カンジダ症<1>男性は少ないが女性は5人に1人が経験
では、女性ではどんな症状が現れたらカンジダ症が疑われるのか。
「自覚症状は、外陰や腟の強いかゆみとオリモノの増加です。特徴的なのは、酒粕状、粥(かゆ)状、ヨーグルト状と表現される白色のカス(粘着度の高いオリモノ)が腟壁や子宮頚部にかたまりとなって付着するようになります」
オリモノの増加は他の感染症にも見られるが、腟トリコモナス症では泡沫(ほうまつ)状の悪臭の強い黄緑色のオリモノ、細菌性腟症では灰色の水っぽいアミン臭(魚臭)のするオリモノが特徴。臭いのない白色のオリモノが増え、強いかゆみを伴えばカンジダ症の可能性が高い。
一方、男性の性器カンジダ症は少ないが、症状が出るとすれば「カンジダ性亀頭包皮炎」という病態で現れる。亀頭部と包皮が赤くなり、かゆみや違和感があり、白いカスがボロボロと出るようになってくるという。基本的に、これらの症状がなければ検査や治療の必要はないが、パートナーの女性がカンジダ症を繰り返す場合には男性にも検査が勧められる。
次回は、なぜカンジダ菌が増殖してしまうのか。その主な誘因と治療法を取り上げる。