いい靴とは履きにくくて重い靴 大事なのは楽に歩けるか
ヒールやパンプスなど、足に負担がかかるとされる女性の靴。最近、職場でのパンプス着用を義務づけるのをやめてほしいと感じる女性たちが、ツイッターなどで「#KuToo」というハッシュタグで賛同を呼びかけ、反響を呼んだ。
これに絡んで、根本匠厚労相が、立憲民主党の尾辻かな子議員の質問に答えた際に、ハイヒールやパンプスの職場での義務づけは「社会通念に照らして業務上必要かつ相当な範囲内かと思います」と答え、物議を醸したことは記憶に新しい。
かように、靴が人々の足に与えている負担が今、改めて注目されているが、それではどのような靴が足に優しいのだろうか? まず思いつくのは、履きやすく、軽い靴がそれに当たるのではないかという考えだが、それは間違いだと、「JCHO東京新宿メディカルセンター」(東京・飯田橋)のリハビリテーション士長で理学療法士の田中尚喜氏は言う。
「靴を選ぶ時には、誰しも快適さ、そして履きやすさを重要な要素として考えていると思うのですが、それが必ずしも体にとっていい選択になっていないのが問題なのです。『履きやすい』とよくいいますが、大事なのは、『履くことで楽に歩ける』ということ。しかし、『楽に履ける』と勘違いされていることが多いのが、何より問題です」