3カ月で椎間板再生 注射1本でできる「腰痛」の根本的治療
■治験の募集人数は38人
腰痛に悩んでいる人は、自分もこの再生医療を受けたいと思うだろう。まだ治験が始まったばかりとはいえ、どういう人が対象になるのか?
「腰椎変性すべり症や脊柱管狭窄症など、すでに椎間板が不可逆な段階まで変性が進んでいる場合は、この再生医療は難しい。変性がもっとも進んだ段階を10とすると、7くらいまでは多少の効果が見られるでしょう。好ましくは3~5のレベルで、薬物治療や運動療法を3カ月間やっても痛みが取れない人、と考えています」
そもそも加齢で椎間板が障害を受けている人よりも、20~40代の若い人の方が、効き目がいい可能性もある。治験の募集人数は38人。問い合わせが多数あるものの、さまざまな条件から対象外になる人が多いのが実情だ。
注射一本の治療で、入院も必要ない。この治療が普通に受けられるようになるのはもう少し先だが、QOL(生活の質)を著しく下げる腰痛を改善する選択肢が新たに登場するのは、腰痛患者にとって喜ばしいことであるのは間違いない。