高齢者のアルコール依存症が急増 コロナによる孤独で拍車

公開日: 更新日:

■妻を亡くしたタイミングで…

「ずっと適度な晩酌だった人でも、なんらかの喪失体験をきっかけに問題飲酒に移行し、やがてアルコール依存症に至るケースがあります。そして65歳以上になると、ライフサイクルの中で避けられない喪失体験が多々ある。特に、男性ほどその傾向が見られます」

「定年退職で自分の存在意義を見失った」「家庭に居場所がない」「身体機能や性機能が低下し男として自信を失う」「体力の衰えを感じる」「友人や同級生を亡くす」「配偶者を亡くす」――。

 中でも、配偶者を亡くした後、その喪失感から空いた時間を全て酒につぎ込むようになる人は男性に多い。

 それを食い止めるには、子供である自分と家族が電話をしたり、実家を訪れるなどして喪失した心の隙間を少しでも埋めていくしかない。高齢者のアルコール依存症の治療をやっている専門機関を探して相談する手もある。

 高齢者のアルコール依存症は、他人事として切り捨てられない。これが、念頭に置いておきたいことのもう1つだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」