鼻<上>溢れた膿が目を圧迫…鼻水を放置すると失明の危険も

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 副鼻腔炎の被害は目だけにとどまらない。悪化して、耳に影響が出れば「難聴」、のどに菌が移れば「気管支炎」、炎症が脳の下まで及ぶと「脳膿瘍」という頭蓋内合併症を引き起こすこともある。かつては死亡例が出たこともあったが、現在は早期に治療すれば恐ろしい病気ではなくなっている。

 まずは「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」の鼻症状が長引いたら、受診して重篤な病気が隠れていないか調べてもらうことが重要。そして、鼻の通りをよくして、「鼻呼吸」を意識することが全身の健康につながるという。

「極端に聞こえるかもしれませんが、『鼻づまりで早死にする』というのは真実です。それは『口呼吸が増える』からです。口呼吸が増えると基礎代謝が下がり、メタボ体形になり、その肥満が生活習慣病を招き、寿命を縮めることになります。それに鼻呼吸より酸素を効率よく取り入れることができないので、心臓の鼓動が速くなり、心臓や血管などの循環器系に大きな負担がかかります。また、体内の酸欠から疲れやすくなったり、自律神経に乱れが生じたりもします」


 注意しなくてはいけないのは、自力で呼吸をコントロールできない睡眠中。無意識に口呼吸をしていると血圧を上昇させてしまうので、鼻呼吸をスムーズに続けられるように「口をテープで押さえる」のがお勧めという。

 今は一回の使用ごとにカットされた専用のテープが市販されている。ただし、鼻の両方の穴が明らかにつまっている場合は、窒息する危険があるのでNG。特に子供への使用は厳禁という。

 次回は、鼻の通りをよくするセルフケアを紹介してもらう。

【連載】病気を近づけない体のメンテナンス

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